【カンボジア一人旅7】内戦時代の悲しい歴史を学ぶ「地雷博物館」
「カンボジア」と聞くと、「地雷」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
カンボジアは第二次世界大戦中、日本の占領後、1954年にフランスから独立。1970年代からは約30年に及ぶ内戦が勃発し、1975年から始まるポル・ポト政権時代には150万から300万の人が虐殺や飢えでなくなったと言われています。
それほど遠くない過去に、私たちの想像をはるかに超えた悲劇がありました。
長い内戦の間、紛争4派(政府軍、クメール・ルージュ、シハヌーク派、ソン・サン派)によて国土に大量の地雷が埋められ、最も地雷埋設密度の高い国となったカンボジア。内戦の終結した現在においても深刻な被害を出し続けています。
カンボジア滞在中、地雷の被害にあった義肢義足の方を何度も見かけ、内戦の爪痕はまだまだ日常生活に残っていることを感じました。
地雷博物館とは?
シェムリアップ市内から約25キロ、トゥクトゥクで30分~40分ほど。近くにはバンテアイスレイという有名な遺跡があります。
地雷撤去活動家として知られるカンボジア人のアキ・ラー氏が自身が撤去した地雷や不発弾を展示しています。入場料はUS$5。入場料や寄付で集まったお金は孤児の自立のために使われています。
地雷撤去活動家・アキ・ラー氏
アキ・ラーは幼少期、両親をクメール・ルージュに殺害され、軍の少年兵として育てられました。そこで彼は数えきれないほどの地雷を設置したのです。そして、兵士時代を終えた彼が市街地シェムリアップを訪れた際、対人地雷によって手足を失った人々を目の当たりにし、自責の念にかられたのでした。
「生涯を地雷撤去に捧げよう」と決意し、同時に地雷の被害にあった子どもたちや戦争孤児のために学校も設立。
彼の活動が世界に認められ、2010年にはCNNの「世界のヒーローTOP10」を受賞。
こじんまりとした博物館ですが、カンボジアの悲しい歴史を知ることができる場所です。内戦が終了してもなお社会問題になっている地雷。すべての地雷を撤去するには少なくともあと100年はかかるそう。正直、気持ちが落ち込むですが、シェムリアップを訪れたらぜひ立ち寄ってほしい場所です。
地雷博物館 The Cambodia Landmine Museum
住所 |
Angkor National Park, 7km south of Banteay Srey Temple, Siem Reap, Cambodia
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電話番号 | (+855)15 674 163 |
営業時間 | 7:30~17:30 |
ホームページ | http://www.cambodialandminemuseum.org/ |
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