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何気に訪ねて出くわすドイツの田舎の歴史都市 バートヴィンプフェン
観光国としてのドイツは、他の地中海沿いのヨ-ロッパ諸国に比べきらびやかさが足りない。しかしその繫栄してきた歴史に裏ずけられた文化は、決してそれらの地中海諸国に比べそん色はない。特にドイツを旅するとどんな田舎に行っても繁栄を感じさせる、清潔で保存状態の良い街々に出くわす。ここドイツ南西部のバーデンヴュルテンべルク州に位置するバートヴィンプフェンもまさにそんな期待もなしに訪れたドイツの田舎町だ。その日、ランチによったハイブロンの町のカフェのおばさんと雑談してた時にそのおばさんが近くにいい街があるよと教えてくれて何気に電車を降り立っただけであった。
駅から歩いて一分ほどで堅牢な石積みが現れる。へぇーって感じで、歩き進めるとなんかこの町のすごさが伝わってくる。一つアーチをくぐると中世の町が広がってるのかなと思いや、また丘の上に続く道はアーチを持つ。
二つ目のアーチをくぐるとさらに丘の上へと上り道が続く。どうやら堅牢な要塞都市だということに気付く。
丘の上に広場があるようだ。大きな協会が見える。
うつくしい街である。ドイツらしく、清潔でごみが全く落ちていないし、どこも統一感もある。
広場には教会のほかタワーや、大きな建物がやたらある。この町の歴史を聞いてみると、なんと紀元前からのローマ帝国の要塞都市であったということ。それ以降も領邦の宮廷都市であったり、ドイツで最も古い1000年以上の歴史のある「谷の市」という市が今も毎年立つ商業都市であったりと華々し歴史がある町であるということ。
全く期待もない人口も一万人にも満たないこんな小さな田舎町にも華々しい歴史が。そして、今もそんな歴史がなかったかのように大げさではなく普通に住民がその歴史のある町で暮らしている。まさにこれがドイツだし、ある意味典型的なドイツの田舎町のすごさだなと思った。
どの建物も非常に古いらしい。でもぜんぜん普通にそこでは清潔に現代の生活が営まれている。普通にブドウの木が絡まったレストラン。
普通に生活が営なまれている多くの家々。自分はそんな古い建物と現代とを融合させた生活を発見するのが大好きだ。そんな意味でドイツの田舎は自分との相性が良いのであろう。
町の反対側はローマ時代からの要塞がそのままに残っている。ネッカー川に向かっての断崖の上にこの町が築かれていることがわかる。夕方がやってきた。観光客人っ子一人もいないその場所で夕焼けに染まるネッカー川の夕闇を楽しもう。こんな素晴らしい景色と時間を独り占めできることこそが本当のラグジュアリートリップではないだろうか?
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